ラウンドテーブルの構成と実行
分析フェーズと専門 Agent を設定し、読み取り専用の機関投資家モードで検証します
機関投資家モード(Institution Mode)は Web UI の Institution、/institution にあります。中心となるラウンドテーブル(Roundtable)では、問いを構成可能な分析フェーズと専門 Agent へ渡し、最後に一つのレポートへまとめます。
ラウンドテーブルは調査だけを行い、注文や資金移動は実行しません。結論に基づく行動は、別の依頼として開始します。
標準ラウンドテーブルから始める
- サイドバーから Institution を開きます。
- Institution セッションを新規作成するか、既存のものを開きます。
- 単一銘柄、複数銘柄、または自然言語の投資質問を入力します。
- メッセージを送り、標準の七段階ラウンドテーブルを実行します。
例:
BTC を6〜12か月の保有期間で分析してください。
BTC、ETH、SOLを比較し、リスク調整後の条件が最も良いものを選んでください。
決算前のNVDAを、期待、バリュエーション、下振れリスクに重点を置いてレビューしてください。資産を確実に識別できない場合、Minara は本調査の予算を使う前にティッカーの確認を求めます。
ラウンドテーブル編集画面を開く
Institution ヘッダーの Roundtable を選び、ラウンドテーブル編集画面(Roundtable Builder)を開きます。画面は三つの領域に分かれています。
- 左のライブラリ:ラウンドテーブル、フェーズ、Agent テンプレート
- 中央のラウンドテーブルプレビュー:フェーズ順序と参加者
- 右の設定:選択したフェーズまたは Agent
ヘッダーには予算見積もりと検証エラーが表示されます。元に戻す、やり直すは現在の編集セッションに適用されます。
フェーズを構成する
フェーズカードを選ぶと、タイトル、実行タイプ、共通プロンプト、Debate のラウンド数を編集できます。次の操作が可能です。
- Final の前に新しいフェーズを追加する
- ドラッグまたは矢印で順序を変える
- Final 以外のフェーズを複製または削除する
- 組み込みまたは保存済みのフェーズテンプレートを読み込む
- 現在のフェーズを再利用テンプレートとして保存する
作業の流れに合わせてタイプを選びます。
| タイプ | 使う場面 |
|---|---|
Context | 後続 Agent に共通の方針、履歴、制約が必要なとき |
Parallel | 複数の視点が独立して証拠を集めるとき |
Debate | 反対意見を指定したラウンド数で検証するとき |
Synthesis | 一人の管理 Agent が複数の貢献をまとめるとき |
Final | 一人の管理 Agent が最終結論を書くとき |
Final は末尾に固定されます。Debate には二人以上の Agent、Synthesis と Final にはそれぞれ一人の管理 Agent が必要です。Final には一人だけ配置できます。
Agent を追加して設定する
Agent カードを選ぶと設定が開きます。変更できる項目は次のとおりです。
- 名前と役職名:実行画面で責任を明確にします。
- フレームワーク:投資手法または分析視点を示します。
- システムプロンプト:テンプレートを維持、編集、または空白から作成します。
- スキル:利用可能な調査スキルすべて、または選択した一部を許可します。
- Web 調査:その Agent の Web 検索を許可または禁止します。
- ループ:単発または反復を選び、ツール呼び出し、タイムアウト、出力長を制限します。
実行前にコンパイル済みプロンプトを開き、実際の指示を確認できます。Agent の指示、フェーズプロンプト、タスク文脈、出力要件がまとめて表示されます。
Agent は追加、複製、同じフェーズ内での並べ替え、最低人数を満たす範囲での削除ができます。Agent テンプレートを適用すると、選択した Agent のフレームワーク、プロンプト、スキル、ループ設定が置き換わります。再利用したい設定は Agent テンプレートとして保存します。
株式リサーチの実用例
ある上場企業が長期投資に値するかを判断する場合、ラウンドテーブルを次のように構成できます。
| フェーズ | Agent | 目的 |
|---|---|---|
| Context | 投資方針、企業沿革 | 投資期間、判断基準、本当に答えるべき問いを明確にする |
| 並列調査 | 事業基盤、業界構造、財務諸表、バリュエーション | 四つの補完的な視点から企業を独立して検証する |
| Debate | 成長の強気派、利益の質の弱気派 | 競争優位と成長見通しが市場の期待を正当化できるか検証する |
| Synthesis | リサーチマネージャー | 証拠、意見の相違、データ不足、シナリオを整理する |
| リスクレビュー | 財務健全性リスク、ガバナンス・イベントリスク | 下落経路と投資仮説が崩れる条件を検証する |
| Final | ポートフォリオマネージャー | 結論と監視計画を作成する |
Agent の人数を増やすことが目的ではありません。各 Agent は、最終判断を変え得る独立した問いを担当します。
適切な単位で保存する
- セッションを保存すると、編集したラウンドテーブルが現在のセッションで有効になります。
- テンプレートを保存すると、ラウンドテーブル全体を別のセッションでも使えます。
- 一部分だけを使い回す場合は、フェーズまたは Agent を個別に保存します。
- 復元を選ぶと、作業コピーが元のテンプレート状態へ戻ります。
組み込みテンプレートは変更できません。ユーザー作成のラウンドテーブルテンプレートは名前変更と削除ができ、フェーズテンプレートは削除できます。既存セッションと実行スナップショットはコピーを保持するため、テンプレートを削除しても過去の作業は消えません。
実行を確認する
保存後に編集画面を閉じ、調査質問を送信します。ラウンドテーブルのサイドバーには次の内容が表示されます。
- 現在のフェーズと Agent
- 待機中、実行中、完了、失敗、スキップの状態
- 推論、ツール収集、結果確認、執筆の進行
- 各 Agent の結論と詳細な調査レポート
- セッションの実行履歴
最終回答は利用できる証拠を統合し、Agent ごとの全文を繰り返しません。情報源、ツール活動、前提、最終結論との相違を調べる場合は個別の Agent 結果を開きます。生成に成功すると HTML と PDF のレポートも表示されます。
各実行では、その時点のラウンドテーブルが固定して保存されます。後でセッションを編集すると次回は新しい構成を使い、過去の実行は元のフェーズ、Agent、制限、出力を保持します。
単一資産と複数資産
単一資産ではセッションのラウンドテーブルが一回動き、Final Agent がレポートを作ります。複数資産では資産ごとの調査後に Allocator が利用可能な結果を比較し、必要に応じて比率を提案します。一部の資産が失敗した場合は部分完了となり、失敗内容も残ります。
BTC、ETH、SOLを次の四半期について比較してください。
中程度のリスクで、50,000ドルをBTC、GLD、NVDA、USDCへ配分してください。結果を慎重に読む
標準テンプレートは、評価、投資論点、シナリオ、取引計画、リスクレビューの作成を目指します。カスタムラウンドテーブルは設定したプロンプトと役割に従うため、最終形式が変わる場合があります。次を確認してください。
complete、partial、insufficient_dataのどの状態か- 失敗したフェーズまたは Agent
- 実際に集められた証拠
- 結論を覆す前提
- 提案が自分のポートフォリオとリスク制限に合うか
結論に基づいて行動する
Institution Mode は資金を動かしません。実行は別の依頼として開始します。
ラウンドテーブルの BTC 基本シナリオを使い、1,000 ドルの現物注文を準備してください。Minara は注文を改めて解決し、プレビューを表示して必要な確認を待ちます。ラウンドテーブルの提案は判断材料であり、取引許可ではありません。
CLI と運用
ラウンドテーブルの完全な設定は Web UI で行います。CLI は標準の機関投資家モードの実行と、学習ライフサイクルの管理に利用できます。
minara institution history --limit 20
minara institution history --ticker BTC
minara institution finalize <run_id> --reason "position closed"
minara institution reflect <run_id> --window 7d
minara institution reflect-pending環境制限と学習設定は Institution Mode 環境変数を参照してください。